8/31(金)『鏡の中にある如く』15:45回上映後、映画批評家・大寺眞輔さんのトークショーが行われました。
本日のベルイマン監督の上映作品について、詳しく教えていただきました。新しい発見、見方に気づかされました。
短い時間でしたが内容が充実したトークショーとなりました。

『鏡の中にある如く』8/31上映後、大寺眞輔さんトークショーの様子です。早口でお話し下さり、情報量が多く中身の濃~いトークとなりました。まず〈神の沈黙〉3部作と言われているが、ベルイマンはそれを口にしたこともなく、彼はトリロジーとだけ呼んでいて、後にそれさえも撤回した、と衝撃の事実!

『鏡の中にある如く』バルト海のフォール島で撮影した最初の作品。この後、彼は亡くなるまでここに住み、数々の名作を撮影した重要な島。そして、自伝的作品でもある。主人公カーリンはベルイマンのお母さんの名前、そのモデルは若い頃同棲していた人、お父さんの自殺未遂は彼自身のエピソードだそう。

『鏡の中にある如く』ベルイマンは生涯、低予算で映画を撮っていたので、限られた時間、人間関係の中で如何に観客を楽しませるか。登場人物4人、シンプルでストイック。1960~70年代、神の沈黙、神の不在、信仰のゆらぎなど、実存主義的な不安、神に見放されているのかもしれないという背景がある。

『鏡の中にある如く』ベルイマン作品は重くてシリアスであるが、そのシリアスさは、信仰の問題にとどまらない、もっと普遍的な問題を宿している。そういう側面から見直すと、人間の問題、私たち自身の問題など、現代に通じる問題を観ることが出来るのではないか。芸術的な探求、創作の探求、精神病…

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